機能障害の成因(4)関節機能障害成因のまとめ(運動療法の必要性)


徒手医学と機能障害-知っておきたい基礎知識6

【機能障害の成因】関節機能障害成因のまとめ(運動療法の必要性)

機能障害の成因として紹介したこれらの要素(1.組織の器質的変化)(2.神経制御不全)(3.筋力不足)が複合して関節機能障害というものができあがっていると考えてほしい。

しょっぱな私たちがやらなければいけないのは、多くの場合はまずこれ(1.組織の器質的変化)への対処で、特にこの中でも制限の解除、バリアを解除する、硬くなったものをまず伸ばして動かそうと思えば動かせるという準備をすることから始めるというのが多くのケースだ。

べつに硬さがないというのであれば、(2.神経制御不全)や(3.筋力不足)への対処から始めるということになる。

(1.組織の器質的変化)は患者が受け身であっても施すことができる領域だ。患者がやってくれというのであっても何とかやることができる。(2.神経制御不全)と(3.筋力不足)は一緒にやろうという運動療法の領域となり、患者の了解が必要となる。

ただ、こう考えてみると、必ずその随意的な運動、運動療法もしくは機能訓練という部分が関節機能を正常化するためには必要だということ。僕らが与えることができる領域は、実は三分の一にも満たないということを知っていただきたい。

▲知っておきたい基礎知識6 機能障害の成因(4)関節機能障害成因のまとめ(運動療法の必要性)